○川本町週休2日工事試行要領(土木建設工事)
令和5年3月27日
告示第12号
(趣旨)
第1条 建設産業において、就業者の高齢化と担い手不足が進行する中、将来にわたり安定的に社会資本を整備及び維持していくためには、若手技術者等の確保・育成が重要な課題となっており、対応策の一つとして、週休2日の確保による建設現場における労働環境改善が求められている。
本要領は、地域建設業において労働環境の改善を図るために「週休2日工事」の実施に当たり必要な事項を定めたものである。
(定義)
第2条 「週休2日工事」における「週休2日」とは、対象期間において、週休2日相当(4週8休以上)の現場閉所をすることをいう。
2 「対象期間」とは、工事着手日(現場事務所等の設置、又は測量の開始)から工期末の20日前までの期間をいう。なお、年末年始6日間、夏季休暇3日間、工場製作のみを実施している期間、工事全体を一時中止している期間のほか、発注者が週休2日の対象外とする期間は含まない。
3 「現場閉所」とは、巡回パトロールや保守点検等、監督職員が必要と認めた現場管理上必要な作業を行う場合を除き、1日を通して現場及び現場事務所が閉所された状態をいう。なお、現場事務所又は会社等で当該工事に関連する事務作業のみを行う場合は現場閉所とはならない。
(対象工事)
第3条 川本町が発注する全ての建設工事(営繕工事は除く)を対象とする。
ただし、以下のいずれかに該当する工事は対象外とするが、(1)においては。災害復旧工事を除く工事及び(3)においては、現場施工期間が7日以上必要なことが判明した工事は、契約時には対象外工事であっても、受発注者間の協議により週休2日対象工事とすることが妥当と判断された場合は、その対象とすることができる。
なお、この協議は施工計画書の提出前に行わなければならない。
(1) 社会的要請等により早期の工事完成が望まれる工事
(例)
・災害復旧工事
・その他緊急的、時間的制約があるもの
(2) 道路及び河川維持管理業務等の工期があらかじめ決まっている工事
(3) 発注者が対象期間内での現場施工期間を7日未満で想定している工事
(実施方法)
第4条 発注者は、設計図書に「川本町土木工事における週休2日工事特記仕様書」を添付し、施工条件書に「週休2日工事」である旨を明記するものとする。
2 「週休2日工事」の発注方式は、契約後、受注者の希望により「週休2日工事」を実施する「受注者希望型」とする。
3 受注者は、契約後、施工計画書の提出時に、「週休2日工事」の実施希望の有無を書面(様式第1号)により発注者に報告するものとする。
4 その他実施に当たっては、「川本町土木工事における週休2日工事特記仕様書」により行うものとする。
(工期設定)
第5条 発注者は、対象期間において週休2日相当(4週8休以上)を確保できた場合は、総括監督員、監督員において工事成績評定の「Ⅱ.工程管理 その他」にて評価するものとする。なお、週休2日を確保できなかった場合において、減点は行わないものとする。
(工事費の積算及び設計変更)
第6条 発注者は、週休2日の取り組みに際して、対象期間中の現場の閉所状況に応じて、以下のとおり、それぞれの経費に補正係数を乗じて設計変更するものとする。
(1) 現場の閉所状況
① 4週8休以上
現場閉所率が28.5%(8日/28日)以上の場合
② 4週7休以上4週8休未満
現場閉所率が25.0%(7日/28日)以上28.5%(8日/28日)未満の場合
③ 週6休以上4週7休未満
現場閉所率が21.4%(6日/28日)以上25.0%(7日/28日)未満の場合
(2) 補正係数
労務費 | 機械経費(賃料) | 共通仮設費 | 現場管理費率 | |
①4週8休以上 | 1.05 | 1.04 | 1.04 | 1.06 |
②4週7休以上4週8休未満 | 1.03 | 1.03 | 1.03 | 1.04 |
③4週6休以上4週7休未満 | 1.01 | 1.01 | 1.02 | 1.03 |
※市場単価方式による積算にあたっては、別表1に示す補正係数を乗じるものとする。
(提出書類の虚偽)
第8条 提出された休日等取得実績表に虚偽の記載が工事中又は工事完了後に判明した際には、建設業法に基づき、不誠実な行為として取り扱う場合がある。
附則
(施行期日等)
1 この要領は、令和5年4月1日以降に起案を行う発注工事から適用する。
(別表1)
市場単価方式による週休2日の取得に要する費用の計上に関する補正係数
名称 | 区分 | 補正係数 | ||
4週6休以上4週7休未満 | 4週7休以上4週8休未満 | 4週8休以上 | ||
鉄筋工 | 1.01 | 1.03 | 1.05 | |
ガス溶接工 | 1.01 | 1.02 | 1.04 | |
インターロッキングブロック工 | 設置 | 1.00 | 1.01 | 1.02 |
撤去 | 1.01 | 1.03 | 1.05 | |
防護柵設置工 (ガードレール) | 設置 | 1.00 | 1.01 | 1.01 |
撤去 | 1.01 | 1.03 | 1.05 | |
防護柵設置工 (ガードパイプ) | 設置 | 1.00 | 1.01 | 1.01 |
撤去 | 1.01 | 1.03 | 1.05 | |
防護柵設置工(横断・転落防止柵) | 設置 | 1.01 | 1.03 | 1.04 |
撤去 | 1.01 | 1.03 | 1.05 | |
防護柵設置工 (落石防護柵) | 1.00 | 1.01 | 1.02 | |
防護柵設置工 (落石防止網) | 1.01 | 1.02 | 1.03 | |
道路標識設置工 | 設置 | 1.00 | 1.01 | 1.01 |
撤去・移設 | 1.01 | 1.03 | 1.04 | |
道路付属物設置工 | 設置 | 1.00 | 1.01 | 1.02 |
撤去 | 1.01 | 1.03 | 1.05 | |
法面工 | 1.00 | 1.01 | 1.02 | |
吹付枠工 | 1.01 | 1.02 | 1.03 | |
鉄筋挿入工 (ロックボルト工) | 1.01 | 1.02 | 1.03 | |
道路植栽工 | 植樹 | 1.01 | 1.03 | 1.05 |
剪定 | 1.01 | 1.03 | 1.05 | |
公園植栽工 | 1.01 | 1.03 | 1.05 | |
橋梁用伸縮接手装置設置工 | 1.00 | 1.01 | 1.02 | |
橋梁用埋設型伸縮接手装置設置工 | 1.01 | 1.02 | 1.04 | |
橋面防水工 | 1.00 | 1.01 | 1.02 | |
薄層カラー舗装工 | 1.00 | 1.00 | 1.01 | |
グルービング工 | 1.00 | 1.01 | 1.01 | |
軟弱地盤処理工 | 1.00 | 1.01 | 1.02 | |
コンクリート表面処理工 (ウォータージェット工) | 1.00 | 1.01 | 1.01 |
(別表1)
市場単価方式による週休2日の取得に要する費用の計上に関する補正係数
名称 | 区分 | 補正係数 | ||
4週6休以上4週7休未満 | 4週7休以上4週8休未満 | 4週8休以上 | ||
砂基礎工 | 機械施工 | 1.01 | 1.03 | 1.05 |
砕石基礎工 | 人力施工 | 1.01 | 1.03 | 1.05 |
機械施工 | 1.01 | 1.03 | 1.05 | |
組立マンホール設置工 | 1.01 | 1.03 | 1.05 | |
小型マンホール工 | 1.00 | 1.00 | 1.01 | |
取付管及びます設置工 | ます設置工 | 1.00 | 1.01 | 1.01 |
取付管布設 及び支管取付工 | 1.00 | 1.01 | 1.02 |
※「木材チップ現地破砕工」、「大型ブロック工」については、「建設工事積算基準第15編(単価)」による。